2011/02/21

黒い森の街 バーデンバーデンとフライブルグ

黒い森の北、ストラスブールから40キロのところにバーデンバーデンがある。温泉保養地として有名で、音楽家のブラームス、シュトラウスなどもこの地で保養したらしい。日本からのドイツツアーにもよく組み込まれている。温泉に入った後はカフェのテラスで午後のお茶を楽しみながら一日のんびり過ごす。そんなゆったり時が流れる優雅な街だ。そして夜、是非お勧めしたいのがカジノである。カジノといってもラスベガスやマカオとはかなり違い、男性はジャケットとタイ着用でなければならない。ドイツ最古で250年以上の歴史があり、マレーネ・デートリッヒが「世界で最も美しいカジノ」と賞賛したことでも知られる。バーデンバーデンの街に相応しいシックなカジノだ。ギャンブルに興味がなくても、豪華な建築を見学し、雰囲気を楽しむだけでも充分価値がある。まるで古き良き時代の映画の中に入り込んだようだ。ルーレットやブラックジャック、ポーカーなどそれぞれのテーブルで興奮のドラマが繰り広げられる。ディーラーも洗練されていて、私のようなおどおど小額を賭けるギャンブラーにも愛想がよかった。すっかりヒロイン気分になった私は映画のごとく「大当り」を期待したが、結局予算をスッカラカンにしてしまってFIN/完にした。それでも帰りはリッチな気分。夢心地に外に出ると、カジノの前庭の木になった芳しいレモンが月明かりに輝いていた。ある夏の日の思い出である。

 
フライブルグ旧市街
 
水路で水浴び
 










  
こんな御面屋さんも
黒い森の南にある街がフライブルグ。アルザスの南、ミュルーズから車で1時間ほどで行ける。大学があるので若い活気も感じられる街だ。旧市街は車禁止になっていて、石畳の道の脇には小さな水路があり、いつもきれいな水が流れている。ドイツの伝統的なお店とおしゃれなブティックが混在していて、ウィンドウを見ながら歩くのが楽しくなる。ところで現代の日本ではちょっと考えられないことだが、フランスもドイツも日曜日は店舗が全て閉まっている。レストランやカフェは開いているところもある。先日私がフライブルグを訪れたのも日曜日だった。はじめ私は稼ぎ時の日曜日に閉めるなんてナンセンスと思ったが、慣れてしまうとそれはそれで、週に1日ショッピング出来ない日があってもいいのでは?と思うようになった。お店が閉まった静かな街でも何処からともなく人が現れ、カップルや犬連れ、あるいは独りでのんびり散歩を楽しんでいる。そんな光景も味があって良い。またドイツの街には何処かしらにアイスカフェがある。アイスクリームが色々そろったカフェのことで何故か年中賑わっている。フライブルグにも街の中心にあって、ここは日曜日でも開いていた。夏はもちろんだが、寒い冬でも沢山着込んで石畳の街を歩き回り、体が温まったところでアイスカフェに入って冷たいアイスを食べる。これがドイツ人の日曜日の過ごし方なのかもしれない。

5 件のコメント:

  1. シャイやぎさん
     読ませていただいてる内に、まるでフライブルグをぶらついてる感じになりましたワ!(^^)!
    で、アイスカフェで美味しいアイスを頂いてました?(#^.^#) 下向きの白いお花 可愛い何か良い香りが...
    水辺でのふっくらサンの鳩 長閑ですねー
    面白いオメン、思わず吹き出してしまいました。
     
    今日は、朝から快晴で眩しく日が差し込んできて、お布団干したり洗濯したりお掃除したりしてお邪魔するのが
    遅くなり、ゴメンナサイ  只今!午後6時13分
    大分日が長くなり、5時50分頃迄明るかったですヨ 

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  2. 毎回面白く読ませていただいています。写真も素敵です。
    日本と違い地続きヨーロッパではチョット隣国へ・・という感じでしょうか。取材旅行も楽しいでしょ?

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  3. 珍竹林さん
    それが日曜日、寒くってアイスカフェには入りませんでした。だからポンカンアイスを見て後悔してしまいました。次回はドイツアイスの写真を撮ってきます!

    こちらは雪がまた・・・。最近日本と逆ですね。

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  4. みいちゃんさん
    ボランティア真っ最中のお忙しいところ読んでくださってありがとうございます!最近はどこに行くにもカメラといっしょで文を考えながら歩いてます。撮った写真をワンクリックでゴッソリ消してしまったりの失敗もありますがジャーナリスト気分で楽しんでます!

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  5. そうなんですね。ジャーナリスト気分!写真を撮りながらどんなふうに書こうかなって考えてますね。結構楽しい時間です。

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