サンタクロース、クリスマスマーケットの次となると、やはりクリスマスツリーかなと思うのだが、その前にインターネットから得る「情報」についての所感を一言。何かを調べようとする時、インターネットは大変有難い道具で必需品だ。座っているだけで歴史にしろ現代の様子にしろ、世界中のありとあらゆる情報が手に入るのだから、こんなに便利なものはない。ところが実際に使い始めてふと気付く。「いったいどの情報が正しいか」ということだ。確実性の基準がない。 例えばクリスマスツリーの歴史を知りたくて検索してみる。検索に「クリスマスツリーの歴史」と入れてEnterを押せばよいだけだから簡単なのだが、337万件もの情報が現れ、最初のページの数件だけでもそれぞれ微妙に情報が異なる。おまけに同じ意味でも検索を「History of the Christmas tree」や「Histoire du sapin de Noël」 など言語を変えるとそのバラエティは更に広がり、お国柄なども表れてくる。だがそれらの情報、どこまで信頼性があるのだろう?
ネットでは誰でもが何でも言える状況だ。そんな中、ウィキペディアを主にした検索結果の寄せ集めに過ぎないが、今回はクリスマスツリーについてまとめてみたい。
起源は古代まで遡るようだ。北欧に住む古代ゲルマン民族「ユール」が冬至の祭りに使っていたともされている。民族の祭りの習慣は長い年月を経る間にキリスト教と混淆し、所謂クリスマスツリーとしては1419年にドイツのFreiburg/フライブルグでパン職人の信心会が聖霊救貧院にツリーを飾ったという記録が最初とされている。またドイツ人のMartin Lutter/マルティン・ルター(1483-1546)によってツリーに蝋燭が飾られるようになり、宗教改革と共に各地に普及していった。1510年にRiga/リガ(バルト海の入江に臨むラドヴィアの首都)で、1521年にはアルザスのMulhouse/ミュルーズで、1546年には同じアルザスのSelestat/セレスタで記録が残っている。なるほどMulhouse/ミュルーズについては現在もカトリック国フランスには珍しく、宗教改革の影響を受けたプロテスタント地域である。また12月21日と日付のあるセレスタの文献には、村の森に飾られたツリーを監視するため、森の番人に賃金が支払われたこと、ツリーを切る者には誰であれ罰金を課すことが記述されているそうだ。
余談だが、1521年はルターが宗教改革の文書の為、カール5世から国外追放された年でもある。
時代は少し飛ぶが、アメリカ合衆国での最初のツリーは1746年、ドイツ移民によって飾られた。当時はイギリス系清教徒から「異教の文化」と反発されたりもしたというから、同じキリスト教ながら面白い。イギリスに入ったのはヴィクトリア王朝時代(1837-1910)だ。女王を公私共に支えた夫のアルバートがドイツ出身であったことかららしい。ちなみに日本では1860年、プロイセンの使節オイレンブルクが公館に飾ったクリスマスツリーが初めとされている。 さて最後に現代のクリスマスツリーについて触れておこう。長い伝統からヨーロッパでは本物の樅の木が良しとされていて、今でも毎年11月末には樅の木屋さんが空地に現れ、大小の樅の木(その多くは東欧から)を売っている。風情ある伝統だが反面、エコ活動が進む現代に適していないと大きな議論にもなっている。問題は特にクリスマス後だ。昔は何のことなくそのまま焚き火にでもなっていたのだろうが、現代ではその焚き火が田舎でも勝手に出来ない。都会ともなればゴミ出しに大事で、市のゴミ回収車もお手上げとなっているのが現状だ。
変わらぬ伝統を重んじるか、伝統も時代の流れと共に変化していくべきなのか、クリスマスツリーに限らず難しい問題だと思う。何事も最も困難なのはそのバランスかもしれない。
クリスマスツリーの歴史、面白く読ませていただきました。
返信削除日本でも焚き火が姿を消しましたね。火に集う人の輪も懐かしい・・・
伝統か環境か難しい問題です。ふと、バイオマスという方法もあり・・と思って検索、355,000件ヒットしました。
日本の門松、注連縄、籾殻、組織的に資源化できないものでしょうかね。
みいちゃんさん
返信削除私も焚き火は大好きでしたから(焼き芋が!)、フランスの田舎でも禁止と知って少々驚きでした。
少し前までは日本でも紙ごみは焼却炉でした。これが使えなくなるとごみの量は何倍にもなりました。
組織的に資源化・・・考えないといけませんよね。きっとやろう!と思ったら、バイオマスの方法も可能なような。
いよいよクリスマスツリーの出番!!デスネー
返信削除いろいろなのが出てるようですが、
次第にLEDが増えて行くんでしょう
マルチン・ルターの宗教改革!
あぁー懐かしいなあー高校のとき習いました...
焚火...焼き芋 小学生の時を思い出しました(-。-)y-゜゜゜
真っ赤な顔・かお・カオが焚火の前に並んでたワー
珍竹林さん
返信削除世界各地のクリスマス照明がLEDに切り替わってますね。
蝋燭からの発展、これも文明のリキ・・・それにしても
クリスマスにルター登場、調べながらへぇーっの連続でした。
マルチン・ルターがドイツ人とはっきり知ったのも今回。
高校の頃はあっちの人・・・ですんでました(笑)
高輝度発光ダイオード!!
返信削除ダイオード...の名前懐かしいデスゥ
M時代仕事でおなじみドシタンデー
只今!検索してみたら、ナント沢山出てましたワー
価格も安くなって...
珍竹林さん
返信削除そうでしたか、高輝度発光ダイオート、
それにしてもムズカシイ名前ですネ。
そして寿命の長さにはビックリですね。
うちでも父がLEDに変えながら
「もう生きてるうちに変えんでイイバイ」
いやいや流石のLEDも父には勝てんような気がしておりますが。
ソウナンドスエ~
返信削除ナントまあー10年は持つらしいの
実はトラもネ 取り付けるの考えたんヨー
意味分かるでっしゃろー
3年前に第12胸椎圧迫骨折しとるしィー
さてこれから10年は???
毎年、年末に蛍光灯のデンキ換えてます。
椅子に乗ったり、脚立に足を震わせながら上がったり(=_=)
その内にバランス崩してひっくり返って、足でも折れたら
もうイッカンのオワリ? 寝たきりになってシモタラ...と...
この際LEDにしたら交換しなくても、エエンヤー(^◇^)
それに長生きの意欲!!大いに出てきたんヨー
LEDの為にも??
お父上さまも長生きなさいますヨー!!!
珍竹林さん
返信削除脚立は危のうございます。LEDに交換して、
下からしっかり見据え、負けんぞと気合入れるほうが
ようございます。LEDも意欲満々、通常より明るく照らしてくれたりするかもしれまへんなぁ。
ありがとうございます。父に伝えておきます!益々元気になりそ。